2009年4月27日月曜日

【21】「問題から目を背けていると、皺寄せが何倍にもなって後から来る」


2009/4/26(日)@ル・シネマ
『レイチェルの結婚』
凄くいい映画でした・・・。
パンフなんかでは、「崩壊寸前の家族が再生するまで」的なこと書いてありますが、とてもとてもそんな甘いモノではありません。

決定的に家族全員の心に大きな傷と闇を落とした過去の大事件に、家族の誰もがそれに真っ直ぐ目を向けることを恐れそのまま触れずに来た結果、アンハサウェイ演じる次女の心に孤独な自責の念を押し付けることになってしまいます。
そんな家族がお姉ちゃんの結婚式で一斉に集まるんだけど、そんな状態の家族では心から誰もが笑うことは出来ないハズです。
次女はいくつか信号を発するのですが、とても不器用で性格も困ったちゃんなので上手に発することが出来ずに周囲からはただの空気が読めない人、お願いだからおとなしくしてて、といった腫れ物を触るような扱いを受けてしまうんですね。
薬物やアルコールに逃げてしまったとても弱い精神の持ち主だった次女なんですが、自身の気持ちを大勢の前で告白するシーンはとても勇敢で、とても悲痛で、取り繕うことなく心から出ているその内容が、物凄く心を打たれて涙が止まりませんでした。
もちろん家族がそういう形になってしまったのは、次女独りの責任ではありません。
彼女が本当に求めていたのは腫れ物扱いされることでもなく、取り繕った笑顔をバラ撒きあうことでもなく、もう一度事件に関してお互いの気持ちを率直にぶつけ合い、助け合うことだったのですが、それも言ってしまえば甘えであったわけです。
最後の最後まで残念なコトがありましたが(そしてこの辺が私にとってリアルでもありました)、きっとこの子はもう大丈夫だろうと予想させるラストでした。

この映画、姉の結婚式前後のたった4日間という設定で、人々の様子をホームビデオ風に最初から最後まで撮っています。
冒頭の方ではブレる画面やピントをわざとボカしてる部分がちょっと画面に酔ってしまったり気になったのですが、ラストの結婚式での15分くらいの長回しが秀逸でした。
素晴らしい結婚パーティの中で、物語の焦点となる次女の視線とその対象の様子が、こちらが観たいものをガッチリ写してくれてます。
撮影自体も、身内だけの結婚パーティという体なので、エキストラも使わずに、ミュージシャンの演奏もセリフもほぼアドリブでやったとのこと。

で、この映画を他の人はどう観るだろうと気になってネットでウロついてみましたが、やはり理解されていないみたいですねぇ。
私はなぜか、夢の中で、小さい頃の設定になっており、子猫を拾ってきて家で飼ってたらある日親父がボロボロの状態にして家の外に捨ててしまい、傷付いた子猫たちをコッソリ近所の空き地で飼うというのを見ました。
実際には幼稚園くらいの頃家の近所で雨の日に生まれたての子猫が5~6匹が段ボールに捨てられたのを見て、家に帰って「あの子猫拾いたいブヒー!!」と言ったらアル中の親父にウィスキーをかけられて、雨の中家を飛び出して子猫にバイバイを言いに行ったらオカンが傘持って迎えに来たなんてことがありましたわ。(何とも地獄家らしいエピソードですw)

あ、今日のタイトルは私が師匠と出会った頃、まだ24歳の小娘(今は30前の小ブタ)だった頃にビシィッと言われた言葉です。
映画を観たあと思い出しておりました。